Words make the infinite finite
言葉は無限を有限にする
Romano Hänni ロマノ・ヘニ

20,350円(税込)

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Worte machen das Unendliche endlich

活版印刷による小さな本「言葉は無限を有限にする」は、2008年夏に東京での展示に際して制作が始まった。先史時代の洞窟壁画に描かれた解読不明のさまざまな図像などから着想し、読者に図像の解釈を委ねた文字のない本で、数冊にわたるシリーズがこれまでに制作されている。ほぼ活版の記号や役物類だけを時に即興的に使用し、そうした活字の組み合わせ・構成による物語が蛇腹折されたページの上で展開される。本のサイズは、ヘニが使用する平台の手動活版印刷機で印刷が可能な範囲と用紙のサイズ、ページ数によって合理的に決まっている。特装本は手書きのメモが書かれた校正刷やヤレ紙などを綴じ製本したもので、本来の意図から離れた偶発的な要素も多く含まれている。そのため、すべてのエディションで内容が異なる。新品未開封。

ロマノ・ヘニ:
「言葉は物ごとを説明する力を持つが、“概念”を喚起するのは記号や象徴である。記号や象徴は人の存在のすべての層にふれることができる。そして、その根は、魂の深みにまで伸びている。言葉はそよ風のように理解の表面をなでるだけで、無限のものを有限にしてしまう。一方で記号や象徴は、精神をもっと広く深い、存在という無限の世界へと導く。それは言葉では言い表せないことの兆しであり、尽きることのない力を持っている。
記号や象徴がなければ、どれほど新しい世界観もどこか貧しく感じられる。魂と精神の分断には、グーテンベルクによる印刷術の発明が深く関係している。現代的であることの名のもと、大切だけれど必要ないと思われがちなものが時に犠牲になる。記号や象徴の世界にふれることは、心の平穏へとつながるかもしれない。無意識の領域を恐れ閉ざすのではなく、それを受け入れることで、意識そのものを広げる道がひらけていく。こうして精神は、科学や技術への絶対的な崇拝によって自らを孤立させている状態から抜け出す道を見出せるかもしれない」

制作年: 2008年
発行: Romano Hänni, Büro für Gestaltung
ページ: 10ページ
サイズ: 8.1×12cm
部数: 290部 ナンバリング入

ロマノ・ヘニ Romano Hänni
グラフィックデザイナー、タイポグラファ、アーティスト、教育者
1956年にスイスのバーゼルに生まれる。父もまた植字工であったが、4年間の植字工の修養期間を終えた後、バーゼル・スクール・オブ・デザインでタイポグラフィとグラフィックデザインを、ウォルフガング・ワインガルトやクルト・ハウエルトに学ぶ。印刷会社で活版の植字と写真植字に携わり、1980年には自らのスタジオをバーゼルに設立。グラフィックデザイナーとして、国際的なアートフェア「アート・バーゼル」や建築美術館のためのデザインのほか、かつてカール・ゲルストナーが手がけた日刊紙「Basler Zeitung(バーゼル新聞)」の組版コンセプトとデザインを20年にわたって担当するなど、幅広く活躍してきた。
1981年にバーゼル市内の活版印刷所から活字と活版印刷機一式を譲り受け、1984年頃より本格的に活版印刷による実験的な書籍の制作を開始する。スイスのタイポグラフィ誌TMに数多く寄稿し、2度にわたって特集された。スイス、ニュージーランド、アメリカの美術大学やデザイン学校で、タイポグラフィや活版印刷についての講演やワークショップをおこなう。作品は各国の大学図書館や美術館にコレクションされ、スイス、ドイツ、アメリカ、日本で展覧会が開催されている。

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