S・M・S ポートフォリオ
1968 図録
ジョン・ケージ, オノ・ヨーコ
ラ・モンテ・ヤング

S・M・S（Shit Must Stop） ポートフォリオ

S・M・S（“Shit Must Stop”）は、シュルレアリストでコレクターでもあるウィリアム・C・コプリー（William Copley, 1919–1996）の主導により1968年にニューヨークで設立したアーティスト主導のマルチプル・プロジェクト。資本主義的な美術流通システムへの批判的応答として構想され、タイトルの「S・M・S（Shit Must Stop）」は、当時の制度的アートワールドに対する明確な反抗を示している。有名無名73人のアーティストや音楽家カーター・ラトクリフ（Carter Ratcliff）、マン・レイ（Man Ray）、ジョン・ケージ（John Cage）、河原温（On Kawara）、オノ・ヨーコ（Yoko Ono）、ディーター・ロス (Dieter Roth）、ラ・モンテ・ヤング (La Monte Young）、ブルース・ナウマン (Bruce Nauman)、クリスト（Christo）、テリー・ライリー（Terry Riley）らが参加したマルチプル作品は「SMSポートフォリオ」と名付けられ全6号が隔月で発行。各号は封筒に収められた10点前後の作品から構成されており、価格は一号125ドル（全号セットで300ドル）と比較的手頃で、芸術作品の「民主化」を実践しようとしていた。
本書は80年代に西武百貨店(東京・池袋)で開催された展覧会に合わせて刊行されたもので、全6号の作品図版とその解説が印刷されたトレーシングペーパーが収められ、それらを重ねることでキャプションと作品が対応するよう構成されている。制作は美術出版デザインセンターが担当。

紙ケースにシミ・ヨゴレ・フチに傷み、シート全13枚揃。

西武百貨店, 1988?
32×36cm
ソフトカバー | condition: B

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