田名網敬一乃金魚博覧会
金魚伝来五百年
Keiichi Tanaami

2001年に金魚伝来500年を記念し開催されたアーティスト、田名網敬一の展覧会カタログ。戦争が激化する1940年代に、金魚の養殖を趣味とする祖父の家(芝白金)で幼少期を過ごし、当時の戦争体験をその金魚の存在と深く結びつけて記憶しており、作品のモチーフとして度々描かれている。

水槽はタテ2m、ヨコ4mという、大きなものだった。
防空壕の階段の真下からみあげると、ちょうど真正面にその巨大な水槽がみえ、
夜の空襲で焼夷弾が落ちると、子供ながらに、なんともいえない異様な美しさを感じていた。
と同時に、壕の入り口が四角いスクリーンの代用になり、紅い空に真紅の金魚が浮遊する幻想的な光景は、戦争の意味は解らなくても、ある種の恐怖心が幼い私の心に焼きつけらえれた気がする。
真紅に燃えた夜空に、キラキラ光る鱗の幻想は、恐怖でいっぱいになった私の脳裏に、オーバーラップしては消えていった。(本文中より)

本体良好。

エキシビション・スペース, 2001
25.5x18cm 48p
ソフトカバー | condition: A



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